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北穂高登山その3:涸沢から奥穂高を目指して [山・自然]

昼食を軽く済まして、更に写真を撮りながら、北穂高にすべきか、奥穂高にすべきか、検討してみました。北穂

高の方は、途中までは、なんとか行けそうですが、最後のガレ場とブログの鎖場が勝手に結びつけて、実際以

上に難しいと感じてしまい、奥穂高の方は、下から見る限り、難所はないし、少なくとも、一度は登っており、そ

の時の記憶では、穂高山荘から、奥穂高に登るとき、奥穂高が、覆い被さってくるように見えて、迫力があったこ

と、実際は、梯子があり、それほどの難所は、無いと記憶していましたので、奥穂高に決定しました。

奥穂高への道は、ガレ場をトラバースして、最後は、サイテングラードと呼ばれる緑の稜を登って行きます。緑と

いうことは、木が生えており、斜面も、木が生える程度の斜面です。(と、自分に言い聞かせました。)

01-IMG_4310okuhodahenomichi.jpg

標高差約750m 、地図上のコースタイムが2時間半、まあ、5時過ぎに到着しても、5時間あるので、余裕をもっ

て、到着できるはずと、考えていました。

12時10分頃、出発です。

奥穂高に登ったら、涸沢に下りずに、以前通った吊り尾根から、前穂高、重太郎新道、岳沢に下山するつもりで

した。

従って、北穂高は、これが見納めのはずでした。

02-涸沢だけ・北穂高03-01me.jpg

涸沢ヒュッテから、奥穂高に登るには、2通りの道があります。涸沢山荘の横の道を通る道と、テント設営地近く

のガレ場を行くパノラマコースがあります。

今回は、パノラマコースを行きました。

こういうお花が咲いていました。

03-IMG_4321me.jpg

出発から30分歩いて、ヒュッテの方を振り返って撮影しました。

04-P1020447me屏風の頭・常念岳.jpg

↑中央は、屏風の頭、奥の薄い山は、常念岳です。

こういうお花が咲いていました。

05-P1020457me.jpg

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07-花03.jpg

08-花04.jpg

暫く行くと雪渓が出てきました。

09-P1020460me.jpg

↑アイゼンなどは、使いませんので、滑らないように、注意しながら、慎重に歩いて行きます。

こういう所は、時々、上から岩や石(時には人間も?)が落ちてきますので、音にも気をつけて行きます。実際、

翌々日、北穂高の下山途中、大音響がして、岩・石が雪渓を落ちて行くのを見ました。

涸沢岳の上にガスがかかってきました。

10-P1020463me.jpg

↑この景色は、前に登ったときと同じで、まだ、記憶に残っていました。

あのときも、穂高山荘で、滑落事故があったのを聞いたのを思い出しました。

涸沢岳や大キレットは、難所ですので、結構事故が発生しています。

涸沢のガレ場を横切る道を歩いて行きます。実際の気温は、20数度なんでしょうが、風もほとんど無く、直射日

光に焼かれて、体感気温は30数度です。

また、雪渓です。

11-P1020469me.jpg

前穂高です。

12-P1020472me.jpg

ザイテングラードが近づいてきました。このあたりで、すごく、おなかが空いてきました。

私の場合、空腹になると、途端に力が出なくなりますので、飴でなんとか、空腹感を凌ぎます。

13-P1020475me.jpg

14-P1020476me.jpg

ザイテングラードにとりつく前に、残りのランチを食べることにしました。

直前に、飴をなめていたのも悪かったのか、おなかが空いているのに、食欲がありません。

クロワッサンとツナマヨネースを無理に食べましたが、結局、気持ちが悪くなり、戻しました。(戻したものは、紙

袋に入れて、更にビニール袋で固く縛り、山は汚していません。)

さて、このまま登るべきか、考えました。登り始めて、2時間半、私の高度計では2800 m 位、残り3分の1位か

なと思って、下りてきた人に聞いたら、穂高山荘から1時間半かかって下りてきたので、後2時間半くらいでしょう

という。ま、5時くらいにはつけそうですが、肝心の体力が赤信号です。

多分、このまま、登り続けても、十中八、九、穂高山荘に無事たどり着くと思いましたが、今回の目的は、涸沢

の紅葉撮影の下見が大きな目的で、次に、北穂高から槍を撮影することでしたので、奥穂高に登ることは、見送

りにしても、いいかという気持ちに成り、涸沢ヒュッテに戻ることにしました。この時点では、翌日、北穂高に登る

とは決めていませんでしたが、そうなれば、涸沢の下見を十分したことにもなるかなと思いました。

下山となれば、ゆっくり、また、写真を撮りながら、景色を楽しみながら下山です。

15-P1020479me.jpg

16-P1020480me.jpg

登りの時は、気がつかなかった見晴台です。

17-P1020481me.jpg

18-P1020483me.jpg

約1時間半で下山し、涸沢ヒュッテにチェックインしました。

とりあえず、生ビールですね。

夕食が終わって、また、撮影です。

北穂高です。ガスがかかると雰囲気が違いますね。

19-IMG_4322me.jpg

穂高山荘です。

20-IMG_4326me.jpg

この日は、空いていたのか、同じ部屋には、もう一人いただけでした。

この人から、北穂高への道の状況を聞き、また、ヒュッテの中で、北穂高を目指す人達を見て、自分も十分行け

ると確信しました。

また、北穂高から、奥穂高への縦走も、2時間半なので、危険コースではあるが、注意していけば、行けそうだ

と確信しました。体調と天気次第です。

翌日の天気予報は、午前中、晴、午後から時々雷雨があるかも知れないという予報でした。

なお、この同じ日、mimimomo さんもこの涸沢ヒュッテに泊まっておられましたが、声をかわす機会がありませんでした。

mimimomo さんは、翌日、4時半に奥穂高を目指して出発されています。

7割方、北穂高登山、北穂高山荘泊、奥穂高への縦走、穂高山荘泊、その先は、未定ということで、決めました

が、翌日の体調、天気次第です。

テリーの部屋 Part 1 はこちらです。http://terry658.blog.so-net.ne.jp/


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コメント 21

あら!みてたのね

こんにちは・・・
体調が思わしくなければ、下山のご決意! 山ではその決断こそが最重要・・・に、勇気あるご決断にnice!!!
それにしても、パノラマ描写での雄大な風景に溜息!!!
美しい高山植物との出会い、雪渓を注意深く登られる情景の素晴らしさに癒されます(^_^)v
mimimomoさんも涸沢ヒュッテに泊まっておられましたのですね。。。
わたしとしては、テリーさん、mimimomoさんの何れも尊敬いたします♪

by あら!みてたのね (2010-09-23 11:54) 

いろは

こんにちは^^
素晴らしい景色に感動いたしました!
高山植物も沢山さいて、やはり登った人にしか観られない光景ですね。
私も同じくお二人を尊敬いたします♪
by いろは (2010-09-23 15:00) 

つなみ

ご気分が悪くなったのは残念ですが、
やはり、体調を考慮するのが一番です。
お山を汚さないこと、見習わなくてはと思います。
どのお写真も見事で、すばらしいです^^
by つなみ (2010-09-23 16:25) 

hrd

素晴しい山並み堪能させて頂きました^^
自分のペースを守られる勇気に感銘しました。
by hrd (2010-09-23 18:35) 

せつこ

今ごろチングルマ、ハクサンイチゲ、ハクサンフーロにアキノキリンソウを見るとは思いませんでした。
万年雪もありますね。
連山、やっぱり懐が深い、私は西穂高しか行ったことがありません、次が楽しみです。

by せつこ (2010-09-23 20:56) 

青い鳥

山登りは苦手な私ですので、こんな記事を拝見すると尊敬してしまいます。
体調の変化を重視なさって臨機応変に対処なさるお姿に拍手とnice!を。
by 青い鳥 (2010-09-23 21:13) 

achami

そうか・・・登る行程をそのつど考えて、情報集めて決めていくんですね〜。

あ、私には絶対ムリですけど・・・。
by achami (2010-09-23 22:17) 

テリー

あら!みてたのねさん
ナイス&コメントありがとうございます。

いろはさん
ナイス&コメントありがとうございます。

つなみさん
ナイス&コメントありがとうございます。

hrd さん
自分のペースを守ること、山では。無理をすると、必ず。もっと苦しい目に遭います。自分の状態を知って、それで、自分が満足することをやるのが大事ですね。
ナイス&コメントありがとうございます。

せつこさん
ナイス&コメントありがとうございます。

青い鳥さん
ナイス&コメントありがとうございます。

achamiさん
achamiさんも、ダイビングでは、色々な情報集めをされていると見受けられます。山小屋にいると、どんどん、情報が入ってきます。
ナイス&コメントありがとうございます。


by テリー (2010-09-23 22:29) 

Yoshiki

このあたりの景色はすばらしいですね。こういう写真を見るたびに行ってみたくなります。
by Yoshiki (2010-09-23 22:31) 

OJJ

暑気当たりですか・・昼過ぎの涸沢カールは暑いでしょうね~
ザイテングラードの下部の雪解け水でタオルを濡らして首筋を冷やして・・・
翌日下山時にパノラマコース(大半が雪渓でした・・)をヒュッテへ下りまして。
by OJJ (2010-09-23 22:35) 

Silvermac

登山継続の断念、素晴らしい決断です。(・・||||rパンパンッ
by Silvermac (2010-09-23 22:39) 

きまじめさん

山に登られる方は、強い決断力が必要なのですね。
可能性があるのに、体調、状況を考えて、危険回避の為に断念するのは、
生半可な意思力では出来ないことだと思います。
by きまじめさん (2010-09-23 23:11) 

こうちゃん

山は判断、一つで命にかかわりますからね。
by こうちゃん (2010-09-23 23:26) 

花火師

行きたいな〜写真見てるだけでも行った気になれますが、山はやっぱり歩かないとですね
by 花火師 (2010-09-24 00:05) 

よしころん

ビールを飲まれたようなので、その後体調は回復されたのですね。
山では無理は禁物ですもの。。。
by よしころん (2010-09-24 08:40) 

袋田の住職

高山植物や景色を撮影しながらだと時間がかかりますからね。
私も、登る、撮影しては、走る、休む、登る、という実に正しくない山歩きをしています。


by 袋田の住職 (2010-09-24 09:07) 

いとお

素敵な景色ですね!
山登りってしたことないですが、
こういう判断も大切なんですね。
by いとお (2010-09-24 09:21) 

たいへー

この道程を歩いて・・・と考えただけで卒倒しそうですが。^^;
by たいへー (2010-09-24 09:52) 

テリー

Yoshikiさん
そうですね。私も、田淵行雄という有名な写真家の鑓穂高の写真を見て山に登るようになりました。
ナイス&コメントありがとうございます。

OJJさん
暑かったのですが、暑気あたりではないですね。クロワッサンは、大丈夫でしたが、ツナマヨネースに問題がありました。

Silvermac さん
歩けなくなって、人に迷惑をかけるのもいやですから。
ナイス&コメントありがとうございます。

きまじめさん
単独山行の場合は、自分で判断をしていかなければなりません。私の場合は、コースを短時間で、踏破するとか、山頂を踏破することよりも、きれいな写真を撮ることに価値をおいていますので、撤退は、それほど、苦しい判断ではないです。

こうちゃん
山は、本当に判断を間違うと、危ないことがたくさんあります。途中で、歩きたくなくなっても、次の山小屋に行くか、戻るかしないと、死んでしまいます。
ナイス&コメントありがとうございます。

花火師さん
最初は、簡単なコースから始めるというのも、面白いですね。

よしころん
問題は、ツナマヨネーズでしたので、下山途中も、おかしくなることはありませんでした。ヒュッテで、ビールを飲んだら、ますます元気になりました。

袋田の住職さん
そうなんですね。写真を撮りながらの登山は、普通以上に時間がかかるし、疲れますね。
ということで、人に迷惑を掛けたくないので、単独山行が多いですね。




by テリー (2010-09-24 10:23) 

mamii

山登りは体調もそうですが、気候の判断が一番大切でないかと思います。
by mamii (2010-09-24 12:24) 

テリー

mamii さん
確かに、天気の判断は大切ですね。ただ正確に判断するのは極めて難しいので、一番怖い雷がきたときに山道から逃げ場が無いときは、午前中にそこを抜けるようにしますね。
by テリー (2010-09-24 14:46) 

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